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各地の地域傾向~11月の記念日(いい肉の日)編~

2020.11.29

弊社では、WEB上で誰でも無料で使用することのできるマッピングサービス「47maps」を展開しています。
今回のレポートでは、47mapsのツイッターにて紹介している各種地域傾向を少しだけ掘り下げてご紹介したいと思います。

11月29日は「いい肉の日」ということで、これにちなんだツイートを投稿しました。
比較的反響が大きかったことや、「お肉」というテーマで皆さんの身近に感じてもらえるだろうということで、このレポートでは肉類消費の地域傾向をもう少しだけ掘り下げてお伝えしたいと思います。

1.ツイッターへの投稿内容

今日は年に1度の #いい肉の日 ということで、肉類の消費購買力をピックアップ。一口に肉類と言っても、その消費傾向はかなり地域差があります。
近畿地方はどの種類の肉でも購買力が高く、肉類好きな地域といえそうです。

今日は焼肉にしてみてはいかがでしょうか。 <Twitterリンク> 

上記投稿にあるように、肉類消費にはかなり大きな地域差があります。
肉じゃがやカレーに入れる肉の種類が東西で別れる傾向にあることは皆さんもご存じではないでしょうか?なぜこのような傾向になっているのでしょうか?

(ツイート内の短縮URLもしくは こちら をクリックで47mapsサイトにアクセスできます。各地のズームもできますので是非アクセスしてみてください!)

2.東西の肉類消費傾向が違うのはどうして?

一説には、はるか昔の時代に農耕に用いていた動物の種類が影響しているのではないかと言われています。東日本では主に馬が、西日本では主に牛が使われていたとされています。
東日本では火山灰地が多く、加えて気候の関係上耕作期間が短くなりがちなことから歩行速度の速い馬が用いられていました。
対して、西日本では水分を多く含んだ泥濘地が多く、脚の長い馬では農耕に適さなかったことや、牛の産地も存在していたために牛が主に用いられたようです。さらに、産地が近いことで食用に転用する余裕もあったことから牛肉消費が多くなったとみられます。

とすると、東日本では馬肉の消費が増えるのでは?と思ったりもしますが、どうやら戦や農耕に必要な数に加えて、食用に転用できるほどの量を確保できなかったのではないかとする説もあるようです。
当時の馬肉は脂身が少なく肉が硬かったこともその後広く普及しなかった要因とする考えもあるとか。

また、世間一般的に食肉の文化が根付いたとされる明治時代は、関東を中心に養豚の技術が広まっていった時代でした。
この時は日清戦争・日露戦争と大きな2つの戦争があったことで牛肉価格が高騰し、牛の産地が少なかった東日本では牛肉消費が大きく減少したといわれています。
某バラエティ番組で取り上げられたこともあり記憶に新しい方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな中で、安価かつ栄養価の高い食料として豚に白羽の矢が立ち、関東ないし東日本では豚肉食の傾向が強くなったとみられています。
西日本は牛肉の文化が長く続いたことで豚肉食がそこまで広まらなかったとすると、牛肉消費が多いのもうなずけます。

このように、地域の食文化は遠い昔から今日まで大きな影響を与え続けていることがわかりますね。今回は牛肉と豚肉について取り上げましたが、鶏肉消費にも地域傾向があるようです。
そちらについてはまた次回。  To Be Continued…

<参考資料>

「西の牛、東の豚」という嗜好分布の意外な背景
https://news.livedoor.com/article/detail/17503819/

牛肉豆知識 – 焼肉精香苑
http://seikouen-yakiniku.com/mame-rekishi.html

牛と馬の身体の違い – 酪農と歴史のお話し
http://farmhist.com/category4/entry25.html

養豚の歴史 | 一般社団法人日本養豚協
https://jppa.biz/story/history/

中西 僚太郎(1994)「明治前期における耕牛・耕馬の分布と牛馬耕普及の地域性について」,「歴史地理学」="" 36巻(3),pp2-22,1994-06,歴史地理学会
http://hist-geo.jp/img/archive/169_002.pdf

お肉といえばなんで西日本は牛肉で東日本は豚肉なの? -チコちゃんに叱られる.com
https://チコちゃんに叱られる.com/10974.html

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